「 親の年収の高低が教育格差に通じる 」は 悔しいけど正しい?! 【 論文添付 】

   

僕

どうも、そう、らしいです。

年収が高いイコール偏差値が高い( 多数決 )、親の偏差値が高ければ、それらに育てられた子どもの偏差値も高くなる( 管理されるから多数決 )、という等式が成り立ってしまいます。

もちろん、それぞれ例外も有ると思いますが、残念ながら少数派ではあります。

   

僕

どんな調査が行われて、どんな結果が導き出されたのか、そしてその調査結果が
「可能性」を潰してないか? 見ていきましょう

   

   

   

安価なのに上質な授業、経済格差・地域格差なんて感じない塾選びが可能に。

   

   

「 保護者の最終学歴が高いほど、子供の学力も高い 」は本当。

お茶の水女子大学( 平成30年3月30日付 )「 保護者に対する調査の結果と学力等との関係の専門的な分析に関する調査研究 」によると、

  • 小学校,中学校,いずれの教科・問題においても保護者の最終学歴が高いほど子供の学力が高いという関係が見て取れる
  • 保護者自身が「PTA 活動や保護者会等への参加」をする家庭の子供は高学力の傾向にある
  • 蔵書数が多い家庭ほど,子供の学力が高いことがわかる

ことが調査結果から、導き出されています。

そして、下記の5つのことが分かりました。

  • 第一に,学力の高い子供,特に知識の活用力が高い子供ほど,学習習慣のみならず,読書の習慣がある
  • 第二に,学力の高い子供の家庭ほど,保護者が子供の時間の使い方をコントロールし,計画的に勉強させるだけでなく,本や新聞等の活字文化や,外国語や外国の文化に触れる機会を意識的に作ろうとする傾向がある
  • 第三に,「勉強や成績のこと」「将来や進路」「地域や社会の出来事やニュース」を,親からだけでなく子供からも積極的に話す関係性が,高学力層の子供の家庭の文化的特徴の一つといえる
  • 第四に,美術館,劇場,博物館,科学館,図書館等の文化施設に子供と一緒に行く頻度はいずれの学層でも思ったほど多くはないが,特に学力D 層においては,美術館や劇場に「行ったことがない」割合が2 割を超えているだけでなく,近隣で無料という意味では誰にとっても利用しやすいはずの図書館にも「ほとんど行かない」割合が約35%と多い
  • 第五に,いずれの保護者も政治経済や社会問題に関するニュースに関心があると思われるが,高学力の子供の家庭では,保護者自身が本や新聞といった活字メディアを頻繁に利用する割合が高いことがわかった

   

この調査( 単体 )については、

  1. 保護者の社会経済的背景に起因する様々な困難を乗り越える際に,代替的な資源を用いる等,厳しい状況にある子供や家族が行う創意工夫の独自性を把握しつつ,
  2. 逆境に立ち向かう力を個人の内面だけに還元せず,こうした( 逆境に立ち向かう )力の発揮を可能にする社会的な条件を明らかにしようとしていたが、その点の結果は、ぼんやりとしたものになった印象を得た。

   

とのことで、つまり、親の貧富に関係なく、こどもが自分の性格と社会からの援助をうまくとりいれることによって、学力が高くなるか否かを調べることもしたかったが、そこまでのデータを得ることはできなかった模様です。

   

   

   

◆ 困窮家庭に、塾や習い事をするためのクーポンを無償提供してる団体がありました。⇩

  

   

 親がどの地域に住むか決めるだけで、子どもの学力が変わってくる!?

たとえば、東京に住むか軽井沢に住むか。

東京は塾がそこかしこにあって選びやすく徒歩でも通いやすいが、那須では塾の数は東京よりは少なく種類やレベルも充足しない上に自家用車でないと通いづらいということがありますね。

   

僕

すみません、軽井沢のことは住んだこともなくよく把握もせずに、自然豊かなリゾートのイメージとして例に挙げてしまいました。

   

   

★親がどの地域に居住し、どの地域の学校に子どもを通わせるかという意思決定が、子どもの学力に影響していることが考えられ、高所得世帯ほど、転居等の費用もねん出しやすく、より治安の良い、より教育環境の良い地域に居住していることが考えられる。

教育政策研究所 文部科学省 2018

どの中学・高校に行きたいかイメージして、環境を鑑み、学区を選んでそこに転居するってことまでも、しちゃう、できちゃう家族の子供は学力が高いってことです、ね。

   

ありましたよ、本当にそんなご家庭がごまんとあるなんて、びっくりです。

1. 住宅立地
1. 住宅立地 - ■ 学区選び中学受験模試の保護者説明会に行くと、プロジェクターにとある表が投影され「不動産相場は4月生活スタートに向けて実は動くんですよ、ホントかどうか定かではありませんけどね(

中学受験模試の保護者説明会で、言われるんですね、ポロっと。

   

学区と年収と優良マンションの深い関係について

   

このような人的資本理論が成立することを想定すると、教育を受ける機会が多いほど、能力や技能が向上し、より高い賃金や所得を得ることが可能になる。所得格差との文脈では、世帯所得が高いほど、教育にかける費用も高く、教育を受ける機会が多い結果、子どもの教育達成の向上に影響している可能性がある。加えて、社会階層が持っている特性が子どもの教育に影響を与えている可能性がある。

教育政策研究所 文部科学省 2018

   

あくまで学力が高いことの調査をしたのであって、それ以外やこどもの周辺・学力以外の人間力や人格などのことについての調査がされたわけでは決してありません。

   

僕

学力の高い児童・生徒があつまる学区のこどもって、どんな感じなのでしょう。 いやー、人それぞれですよね。 逆に自然たっぷりのいい環境にあったかと言ったって、凄まじいいじめをして、凍死までさせてしまうこどもたち・学校・地域もあるんですもんね。涙

   

世帯所得の高い世帯に生まれた子どもは、より多くの教育を受ける機会に恵まれ、学力が高くなり、結果として、高所得を得ていることが考えられる。この点について 、特に海外では、多くの研究が行われており、親の所得階層と子どもの教育達成度に正の相関があることが確認されている。

教育政策研究所 文部科学省 2018

   

先ほど、東京と軽井沢として比喩を提示しましたが、塾が多いことがかならずしもいいことだとは限りませんよね。自然ゆたかな場所でのびのびと育ったほうが、メタ認知能力が上がるなど、たいていは、人格形成の上でもいいことがもりだくさんだと思います。また、理科系・社会系・国語系の問題にもあとあと強くなるのも、こちらのケースかもしれません。

   

僕

教科書でなく現場・遊び場で、仮説でなく実感として、学ぶ材料に恵まれているはずです。…でもまあ、なんでも一概にはいえませんけどね。

  

最近の日経系の記事で、「 中学受験をする家庭の家の買い方 」みたいな切り口があります。⇩

暮らし方や立地を検討すると自ずと価格も連動してきますが、どの高校を目指すのか、通学は?? 通塾は?? を考えるとさらに難しくなりそうですよね。

高齢出産親の住宅購入 中学受験前提で物件価格の上限は:日経xwoman
【前編】年長、小3の子がいる40代後半の世帯年収1350万円の共働き夫婦のケースを検証。私立一貫校への進学前提で、いくらまでの物件なら買える?

自分たちの年齢と子どもの近未来、考えると住宅購入は難しそうだが。。

   

   

   

 専業主婦家庭の方が、子どもの成績がいい傾向にある!?

大手通信教育の会社が、いまどきの教材を開発するのに苦労している取材シーンを見たことがあります。いままでは、幼児用教材でもおかあさんといっしょに楽しむことを想定していたのに、いまは、父母両方とも時間がないので、幼児だけで自己完結できる教材開発をしているとのことでした。

   

出典 : こどもちゃれんじ( benesse )

   

母親の就業は、非正規や無職の場合に学力が高い傾向にある。 この結果は、母親の就業が教育投資の源泉として子どもの学力へ与える影響よりも子どもとの接触時間との関連がうかがえる。 正規雇用の母親に比べて、非正規や無職の母親は、家に居る時間や子どもと過ごす時間が長いことが予想される。 「全国学力・学習状況調査」 のデータでみても、平日の子どもとの接触時間は、常勤の母親が、無職やその他の就業形態の母親よりも 最も短い傾向にある。 特に、義務教育期においては、このような親の接触や管理が成績に影響を与えている可能性が考えられる。

教育政策研究所 文部科学省 2018

   

勉強をきちんとやったか、塾には行ったか、一挙手一投足ではないですけど、管理できるってことが成果につながってるということなんだと思います。

いまの塾では、「 本日来塾しました 」「 今日は退塾しました 」というログをいちいち保護者にメールを送ってくるのが通例になっていますが、つまり、そういうことなんでしょうね。

   

   

そういえば、同論文の中には、絵本の読み聞かせは、一貫して、「 小さいころに絵本の読み聞かせをしていた子どもほど学力が高い傾向にある。」とも書いてありました。

   

谷川俊太郎「 もこもこもこ 」

「 もちもちの木 」斎藤隆介・滝平二郎

   

   

   

 所得格差 は 教育格差 なのは ほぼ確定条件、さてどうする??

最終学歴のいい親と、住環境を変えられる( また義務教育期に、奥さんを専業主婦にしていられる )家庭、つまり所得の高い親のもとにあるこどもの学力は高い傾向があるというのが、これら論文および現状その他の研究から導き出されたことになっています。

   

我が国では「所得による教育格差」が存在し、しかもそれが「世代間で連鎖しうる」ということを実証できた。このことは、われわれは生まれた時点で既に何らかの有利不利を抱えており、能力や努力以前の問題で、達成しうる学歴・職業がある程度限定的になっているということを意味している。すなわち、我が国において「教育機会の均等」は達成されていないのである。

親の所得が生み出す教育格差とその世代間連鎖1  2009年12月

   

   

ただ学力だけ良ければいいなら、導き出された結果をなぞればいいだけなんでしょうが、それだけではこどもの未来のためにいいことが少なすぎますよね。

   

人格や人としての豊かさ、自然から感じること・学ぶここと、たくさんの年代の人と会って交流して感じること・大切に思うこと、課題発見能力や解決能力、臨機応変な対処力やサバイバル能力などなど。

   

学力だけでは測れない人間として大切なこともしっかり学んで未来を背負ってもらいたいものです。

   

   

2026年の大学入試は、改革が進んでおり、それはどうしてかというと、AIに仕事を取られてしまう世代になっていくからと( 簡易な意味では )考えられています。

   

   

それならなおのこと、学力依然の人間的な魅力のある人材が育っていかないと、日本の将来・世界の未来は単純で悲しい世界になってしまうのではないでしょうか。

   

さきの論文に、政策提言がついていました。

大人のみなさんには、どんなアイデアがありますか??

  

政策提言
1 親の所得レベルに応じて傾斜的に所得補助を行う
2 給付期間は、中学校3年間と高校3年間の計6年間とする
3 補助金の用途は学校外学費への支出に限定する

親の所得が生み出す教育格差とその世代間連鎖1  2009年12月

   

   

みなさん、持ち家を買うと仮定して、交通手段の少ない郊外の美しい立地に戸建てを探すとします。( そんな方が多くみられます )その頃、お子さんは何歳ですか?? 

幼いころは、自然やおともだち・ご近所さんに見守られてすくすく育ちますが、高校はどこへ行きますか?? 

二番目の方も都市の高校へ通うことになって、持ち家を手放された方がいたのは、一家族だけではありませんでしたよ?? 買います?? どう考えますか??

  

あとあとのことを考えると、夫婦の年金暮らし時代などを見据えると、都市部のほうがいいのかもしれませんよね。

   

    

しかし( 話は若干それますが )今回のウクライナの例を考えたら、スマートシティは一番危ない・狙われやすく砲撃されやすい街なんだそうです。

台湾・韓国などの例を考えていたら、日本だって安泰ではないこと、ちょっと考えてしまいますけど、そこまで想いを巡らすのは難しすぎますよね。苦笑

   

   

高校受験 = 中学生の塾選びなら、こちらを参考に。

  

 

こどもの方々、↓↓ここは重要ですよ。

 類は友を呼ぶ = 友は類である  

しかし、類は友を呼ぶというように( いい意味で捉えて )学力のある子どもとともだちになると、理解力・判断力などが似てきて、しゃべることや趣向、互いの生活のリズムなどもわかるようになり、次第に学力の低い方は高い方に寄っていくし、高い方は負けてはならんとさらに高くなるしで、その点で見ると、偏差値が高いことは必ずしも悪いことではないこともあります。

親の偏差値も高かったことから、遊ぶ時のリスク・注意点なども簡潔に要点を捉えて教えられているので、理解度も良く、ちょっとした遠出でも傾向と対策をきちんと捉えた上で完遂できるような優秀さも( 年齢が上がると )見受けられます。

  

都会の光と影も、大人の善と悪なども良く分かっているというか、何というか…。

そして、勉強だけでなく、いろんな選択肢があって、それら全部をやりたいってよくばりなこどもだっていますよね、あきらめずに、全部やらせてあげたいですよね。

   

  

リンク集 — 所得格差は教育格差

下記タイトルのHPを上記リンク経由で集めていますので、参考にしてください。

  • 経済格差と教育格差の長期的因果関係の解明:親子の追跡データによる分析と国際比較
  • 教育格差は存在するのか 親の所得と子どもの進学の関係
  • 「親が貧しい子」は勉強でどれだけ不利なのか
  • 【教育格差】日本の教育は親の年収に依存している?その理由は
  • 経済格差を教育格差に繋げないために
  • 東大生の親の年収 950万円以上が51.8% 教育格差は中学受験から始まる?
  • 東大生の親「年収950万円以上が半数超」経済格差の不条理
  • 子どもの学歴と親の収入は比例するって本当?東大生の親の平均年収は本当に高いの?
  • 親の年収による教育費格差はある?
  • コロナ禍で世帯年収等による教育格差が拡大、小学生の非認知能力に影響
  • 「親が低年収だと、子は学力だけでなく運動能力も低くなる」最新研究でわかった残酷な現実
  • 「親が貧しい子」は勉強でどれだけ不利なのか
  • 親の格差が生む教育格差、家庭の重要性増す背景
  • こどもひとりの塾代が15万円プラスアルファ

   

   

 結論 : 不可能はない、定説に抗って!! 自分の未来を変える。

そうやって、成功している人もたくさんいます。

( 一過性の流行で儲けていてる人も、たくさんいますけどね。💦 )

   

年収が多い人( 親 )は、学力が高かったので、年収が高くなった( 多数決 )

よって、年収の高い親の子どもは、学力が高い傾向にある( 多数決 )

母親が専業主婦だと、学習の進捗管理ができるので、( 義務教育期間は )子どもの学力が高い傾向にある( 多数決 )

  

義務教育期間の、基礎力って、本当に大事なんです。

それが出来ていないのなら、やり直す必要があります。 素直に、やったほうがいいです。 

  

共働き親の中学受験の私立・公立別についてのデータや、塾にどれだけ通ったか、通信教育をどうやって進めたか、また地方の田舎で高卒親が多い地域において、それをどんな風に抽出して比べたかなどのデータは一切ないので、( 日経DUALの限定記事には少しだけそんな記事はありますけど、まあ、有料記事なので、不確かですよね。 )上記まとめの結果は、結局、極端な例ですけど、としか言いようがありません。

  

  

ただ、誰もがなんでも選んで与えることができ、やる気があるという環境にあったのなら、学力は上昇するのかという問いに対しては、おそらく上がるだろうと言っていいと思います

やる気のある子どもには、時間と体力の許す限り、それを与えることができるという環境がベストなんだと思いますので、そういう施策が現れることを願います。

   

   

それらはきっと、少数派なんでしょうが、その少数派を守ってやる施策がしっかりしていないと、日本の未来は悲しいものになってしまうかも知れません。

   

   

   

大人のみなさん、どんな政策提言をしましょうか。

こどものみなさんは、環境につぶされないでください。

可能の範囲で可能性を広げる働きかけをしてもいいので、切り開ける努力を出来るのならしてもいいと思います。その懸命さはきっと大人のだれかの心を動かすことと思います。

   

   


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それと、もう、こんな時代なので、そんなに躍起にならなくても、自分の実力で大丈夫です。

   

   

ひとつ気になるのは、両親の最終学歴が高いということで、そのうち母親が義務教育の期間、専業主婦か非正規でこどもの勉強をみなければならないと、仕事に就くのを遠慮してしまうことですよね。

日本経済にとってはかなりの損失だと思います。

こどもが生まれて、義務教育を終えるまで15年間、そしてその後に遺憾なく能力を発揮できる社会としての制度が整っていることが望まれますよね。

   

僕

社会が、前を向く自分を認める仕組みになっていれば、ブランクとか言われないで済むんですよね。それは女性だけじゃなく、男性にとっても、みんなにとって、そうなんですよね。苦笑

   

   

それと、「学歴より経験重視」で、教育格差が逆に広がる理由という記事がありました。成田悠輔さんという、あの最近有名な米イェール大学助教授の方の論評ですので、信ぴょう性がかなり高いと思われます。

以上のような傾向もまったくないとは言えない側面があるので、それに対抗できるよう、フラットな学生活動もしっかりできているといいのではないかと思います。

   

   

   

   

……

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