嬴政の母・太后(趙姫)は実は賢い女性だった?! 【 キングダム 第4シリーズ 14話「 新しい国 」 】

(C)原泰久/集英社 (C)2022 映画「キングダム」製作委員会

  

   

突然表舞台に飛び出す太后・絶世の美女と過去に評判の嬴政の母

第4シーズンも中盤!?まで進んだ キングダム ですが、後話・15話の冒頭で、「魏」の大将軍霊凰(れいおう)と 紫伯(しはく)を、秦の武将である主人公の とその同僚の 王賁(おうほん)が討ちとったことによる表彰がにぎにぎしく開催されます。

前話・13話に登場しますが、その後財政の話で朝廷が揉めているところへ、突如、秦の王・嬴政 の母が現れます。

嬴政の母太后( 趙姫 )は、表舞台から退いて( 離宮に隠れて )2年ほど出て来てなかったそうですが、そうは思えない迫力で、本殿( 朝廷 )に登場するのです。

   

   

あらすじについては、こちらをどうぞ。

霊凰・魏火龍七師(れいほう。ぎかりゅうしちし)のひとり
霊凰、弟子の呉鳳明(魏国の若かりし総大将)に欺かれて、主人公のに打たれた。  (C)原泰久/集英社 「キングダム」製作委員会

   

   

「 山陽さんよう著雍 ちょよう を、わたしたち 後宮勢力 が、貰い受けようとかと思ってねえ。 」

   

「 そんなに騒ぐことじゃないよ、いまも山陽一帯を治めているのはうちらの手のものが多い。 それを、ほんの少し強化してやろうかって言ってんのさ。 」

   

   

著雍( ちょよう )というのは、主人公の と 同僚の 王賁おうほん )がつい先日( 前述冒頭の )武功を立てた戦地で、現在、秦国として 城壁(塁)・大要塞( 不退転の拠点 )をつくろうとしている主要な土地です。

   

   

「 長官以下、上層部を 三大宮家 で固めて、一帯に金を落とす。 」

   

   

描かれている感じとその地域を推し量ると、水が豊かな土地というわけでもなく、いずれも国境の街なので、争いの絶えない苦しい土地であるように見受けられます。

右上、著雍ちょよう の上の方が「 」国、 そして山陽の右下側が、「 」国です。

  

   

の、自国の有力武将たちも、 そして敵国・ の優秀な宰相である 李牧りぼく も、 そろそろいままで( 戦国200年、100を超える国が7大国になって以来 )の 国々の均衡が歪んできて、 ついに、どこかの国が亡びるときが来始めた、と感じています。

  

   

李牧りぼく 「 時代が次の幕へと移ろうとしています。 戦国七雄、崩壊の幕です。 国の強弱の差が際立ち、力の劣る国が亡び出すということです。 」

    

   


ZH-战国七雄地图.jpg
Wikipediaリンクによる


   

そして現に、呂不韋りょふい の筆頭部下である 李斯りし という高級官僚が、

「 著擁ちょよう( と 山陽さんよう )の築城で、ただでさえ金のかかる地に、三大宮家 の財力をあてこむのは、悪くない。」

と考え、太后に、「 私たちがなんとかいいように致しましょう、戻ってお待ちください 」的な返答をしますが、太后は、「 おまえたちののろのろとした政事に興味はない、もう決めてある、こっち側の長官は宦官の 嫪毐( ろうあい )を担当に決めたから、誰も反対できない決定事項( 大王派・相国派・後宮派の 2対1 )なんだ 」と言い放ち、立ち去ります。

※相国派…呂不韋派のこと

◇ ◇ ◇

   

この太后登場についての一幕は、実は、太后が重用していた宦官・趙高ちょうこう の入れ知恵らしいですけども。

   

( 趙高は、キングダムでは太后側に所属していますが、史実では最年少で宰相にまで昇進した?! らしく、嬴政に長く使えた優秀な宦官だったようです、詳しくは後日調べます。 )

   

   

嬴政に対する母としての愛はないと伝えられるが??

趙姫太后 )は昔、夫の前の王・荘襄王そうじょうおう、つまり現王である 嬴政の父 の境遇が、隣国・ に影響されていたせいで、王妃( 側室 )とは言えない、凄まじい状況にあったことがあるようです。 

嬴政 の幼いころの記憶にも、それらがしっかりと刻印されているのが、冒頭トップ画像の絵のイメージです。

   

僕

日本じゃ、( 日本の時代劇では )考えられないエピソードですけれども、中国・韓国の歴史もののドラマでは、よく描かれる境遇みたいですね。

 

趙姫太后 )は、歴史上、淫乱でどうしようもない、けれども絶世の美女なんで仕方ないみたいな描かれ方をしていたみたいですが、そりゃ~、今までの一般の物語的には、そうなるでしょうねという感じがします。

   

僕

だからこそ、キングダムでは、女性として、母として、ちょっと一般とは違う境遇で、「王」を育てた者として描かれていることに、興味を持ちますよね。

   

後宮に隠れていた自分( 母・太后 )たちが、国のために、どこかに移って守ってやろうというのは、親心としてと当然だという気がします。

   

最前線で、地域づくりをして、秦を補助しようって言ってるんですよね。

   

嬴政なら、「 なにをそんな気を使って、敵の近くに住まう必要があるんだ?? 」といいたいところでしょうけれども、母の想いだけではない、いろんな、思惑がうごめくのも、その立場です。

   

   

嬴政 「 打倒、呂不韋りょふいのことばかり考えていた。 ( しかし )母の苦しみを止めてやるのも、俺の役割なのかもしれない。 血を分けた実の子として。 」

   

   

いろんなとこが分かって、そう嬴政が言ってることにも、なんだか涙が出ます。

   

   

もう、大人になった嬴政に対して、しかも、「王」であっていろんな人が側近として接している人物に対し、を全面に出してこないキングダムの太后の描かれ方は、逆に好印象です。

   

ちょっと前のことばでいう、「 マニッシュ 」な女性のようです。

   

   

嫪毐(ろうあい・夫)が素朴な人間だったが故に招かれた部下たちの陰謀

それも、わかっていたんでしょう、重用している宦官かんがん趙高 に、そんなことを二人で話すシーンも設けられています。

  

太后(超姫)と、宦官の超高
右側が趙高  (C)原泰久/集英社 (C)2022 映画「キングダム」製作委員会

   

   

むかつくのは、虎歴(コレキ)とかいうクズどもですけれども、そんなやつらは、どこの世界にもたくさんいるので、気にしないでおきましょう。

僕

( 画像を入れるのもむかつくので、無視しておきます )

あ、多いですよ、こんなやつ。 みんな言いますから、「いる」んですよ、芸能界でも、一般社会でも。

   

先日、「スッキリ」で、加藤浩次さんが、「 ( 芸能界に寄ってくる人含め )世の中の80%は悪い人だから 」と、子供のゲストに話していたことについては、たいていの大人は経験ありますので、まあ、温故知新ってことなんだと思います。

   

それらはそれとして、 話を戻すと、 虎歴(これき)は、

虎歴 「 頭のキレる太后は外して、一気に挙兵してしまおうと思ったが、予想外に 嫪毐(ろうあい)が、ごねおったわ。 ( しかし、どのみち あいこく 成立への暴走は止めらん。) 」

   

なんて考えていて、自分が煽ったら、国(あいこく)の官僚どもはあわててしまって自分の思う通りの方向へ行く、相当の自信があるってことなんです。 

そして、

虎歴 「 そろそろ、哀れなご婦人に、とどめを 指すとしようか。」

というセリフまで、言っちゃうんですよ。 

   

   

秦の国が、南北、東西、攻めも守りも頑丈ないま、中枢を攻めたいという輩に利用されることになっちゃうんじゃないかということなんですね。

   

コレキ( 虎歴 )は、国 から派遣されたいわば、スパイみたいな人間だと、太后も理解しているので、烏合の衆的な官僚たちに、彼女は言いますよ ↓  。

   

太后 「 では、逆にお前たちに問う!! お前らこそ、覚悟が出来ているのであろうな!! ” 誰かにそそのかさされた” のでは通用せぬぞ!! やるからには必ず最後まで(しっかりと)付き合ってもらう!! 」 

   

僕

言いますよ、言いますけど。( こども”たち” に関しては、別ですよね。)

   

あの”夏炉冬扇”な役人たちの”踊り”を気持ち悪く鑑賞することになる

夏炉冬扇( かろとうせん )= 夏の火ばち、冬のおうぎのように、時節に合わない無用の物のことです。それを、初めから知っていて、そして、愚鈍な夫がそれにまるめこまれるのもおそらく分かっていて、眺めているにすぎない結果になります。

そりゃ、って感じですよね。

脚本ってか、あらすじをたててる作者も分かって展開していることですよね。

   

  

ですから、そこは、私たちもただ、見守るしかないです、読者として。

   

   

あ、それと、いわゆる「 あいこく 」ですが、山陽著雍 よりも 北の地域 に開国しています。

  

   

そして、どうなるかは、上リンクの通り、皆さんご存知と思いますけど。

全部、虎歴( コレキ )なんかのことも分かった 呂不韋( リョフイ )がたくらんだことであって。

   

僕

でも、これって、普通の会社での活動でも、大なり小なり、あることなんですよね。

    

   

   

みなさんは、どう思われましたか?? 結構、ブログで解説されている方がいらっしゃらないので、頑張って書いてみましたが。汗

    

  

結論 : 全部理解できてる、賢い女性として描かれたと思います

なんか、女性として政治に口出ししただけではないという感じがしましたよね。

   

人として、親として、民を束ねる側の人間として、こうしたほうがいいってことも含めて、態度に出ている人として、作者が描いたんだなと思いました。

そこに、逆に共感が持てました。

   

海外ドラマではよく、母としてとか、でしゃばってくる女帝がいますけれども、そんな感じじゃないところがよかったです。

  

だから嬴政が、王となりうる人物になったって、ことなんでしょう。

  

嬴政(エイセイ)の幼少と、太后(趙姫)の不遇時代、趙の国で人質的に捕らわれていたころらしい
嬴政と趙姫の、おそらく趙に人質にされていた時代らしいです。 (C)原泰久/集英社 (C)2022 映画「キングダム」製作委員会

   

嬴政(エイセイ)が言ってました。

   

「 寒くなると、母の悪態を思い出す。」 ( またこんな”季節”が来やがった、って。 )

   

   

嬴政 の父は生まれながらに王ではなかったようですが、血筋として担ぎ上げられたにしても、人格不足というのか、なんか、結局これも 呂不韋 の策略があるので、よく分かりません。

   

キングダム毐国(あいこく)の反乱は何巻何話?
キングダムの毐国(あいこく)の反乱は何巻何話のストーリーなのか、各話のあらすじを簡潔に紹介します。政の母・太后(たいこう)が毐国の建国を宣言⁈ついに、長きにわたる権勢争いにも決着が!!※この記事はネタバレを含みますのでご注意ください。あい国

TVアニメ「キングダム」公式サイト
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ちなみに、若くして の 総大将で、すんごい卑怯なやつはこいつです。 

 ( 呉鳳明 = ゴホウメイ )

呉鳳明(ゴホウメイ)。著雍戦の直後。霊鳳を自分の身代わりにした時
(C)原泰久/集英社 (C)2022 映画「キングダム」製作委員会

  

羌瘣( ぎょうかい )が、著雍( ちょよう )で打ちそこなった彼です。

羌瘣 の手から逃れたと思ったら、次は、自分の師匠だった・霊凰れいほう を、卑怯な手を使って総大将と思わせ、 に討ちとらせました。( 冒頭の画像の件です )

自分が生き残るためにしたって、なんだよ、そういうやり方なのかよっ、って。

   

   

⇑ よろしかったら、こちらもどうぞ。 【 キングダム 第4シーズン 5話 「 剣と盾 」 】

   

そして、このあと、嬴政は呂不韋と対決することになるのでしょうか。  楽しみですね。

   

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