「 iDeCo 」と検索すると、「 iDeCoとNISAどっちがお得? 」なんてスットンキョウなワードがトップ近くに上がって来ます。えー!! 似たジャンルの商品じゃないでしょ?? ってなワケで。iDeco についてどんな風に役立つ商品なのか考えていこうと思います。
★ 2022年4月から iDeCo の 法改正がされ、さらに利用しやすくなりました。

更新・アップしてあります。ポイントは下記3つ!
- 受給開始年齢が拡大! 75歳までOK (2022.04〜)
- 企業型DCと併用しやすくなる( 公務員の利用も可能 )(2022.10〜) ※マッチング拠出を除く
- 65歳まで加入できる!(2022.05〜)

それでは、iDeCo について、理解していきましょうか。
iDeCoとは?
iDeCo は、 イデコと読む・個人型確定拠出年金 のこと。いうなれば自分で運用方法を選んで掛金を積んでいくもうひとつの年金、「 私的年金 」の制度です。 確定拠出年金法に基づいて 掛金、運用益、そして給付を受け取るときと三重の、税制上の優遇措置が講じられています
掛金( 月額のつみたて金 )を65歳になるまで拠出( 払い込み )し続けてることができて、60歳以降であれば老齢給付金を受け取ることができます。( 60歳になるまでは、原則として資産を引き出すことは不可。)
月々 5,000円以上、1,000円単位で、年額 14.4万円~ 81.6万円( 職業など現在払っている公的年金等の種別により上限額が決まります )、月額にすると 1.2万円~ 6.8万円までつみたてられます。
掛金の拠出( 月々のつみたて金の払い込み )を、月々でなく 年単位で考え、年1回以上任意に決めた月にまとめて払い込みすることもできるそうです。額は年に1回限りで変更することもでき、いつでも止めることも可能なので、余裕のある年にはたくさんつみたてて、厳しいときにピタっと止めることができますから、気持ち的にも気軽にはじめられそうですね。
定期預金・保険商品・投資信託の 各商品から選ぶ
たとえば 5,000円を iDeCo でつみたてしようと思い立った場合、それで次はどうするのかというと、3種類の商品群の中から「 これだ 」と思うものを選ぶ!! 第三の私的年金なので、第一第二とは少し違い思い切りよく選びますが、証券会社や保険会社、投資信託委託会社、専業会社、受付の銀行など、扱っている機関もたくさんありますし、3種類の商品群もごまんとある、そこから自分の感覚に合う「 これだ 」というものを選びます。
【 商品群1 】 定期預金
元本が保証され、お金が減るリスクはほとんどありません、増えるのは定期預金の利息のみ。超低金利時代の今なので、予想通り、金利は 0.01%程度です。 ほとんどじゃないですよね、絶対です、つみたてた金額を絶対に減らしたくなかったら、これを選ぶしかありません。「 だったら普通に銀行預金や定期預金とか組んでおけばいいじゃん?? 」と思いますよね、でも違うんです、60歳まで利用できない代わりに、つみたてた分が全額所得控除されるんですよ。
【 商品群2 】 保険
これも元本は保証され、増えるお金は少しだけですが、違う点がひとつ。途中で解約すると解約控除というペナルティが発生し元本割れする危険があるので、きっとそれができないことです。 でも気にしなくていいんですよ、解約しなければいいんですから。
【 商品群3 】 投資信託
投資信託とは、たくさんの投資家から集めたお金をひとまとめにし、株や債券、不動産などの資産に投資する商品です。投資信託については上記2つの商品群よりも割合としてお金が増える可能性があること。毎日変動する投資信託の値段・「 基準価額 」が購入時より値上がりすればその差額として利益が生まれます。しかし上記2つの商品群と違って、元本は保証されません。
そして「 信託報酬 」という費用が発生しています、発生していますが計算されているだけで実際に負担するというより自分のもとに来る前に差し引かれているという感じですかね。60歳までの長い間運用するので間接費用的なお金は少ない方がいいに決まってますから、iDeCo では特に、より信託報酬が低い商品の方がいいような表現のされ方をしているのを、いろいろなところで見かけます。

「 信託報酬 」については、NISA の回で考えていますので、そちらを参考にしてみてください。

iDeCo の対象商品は無数にあって 選ぶのは至難の業かも??
「 iDeCo 商品 」と検索すると、最初に広告を出している企業のページが現れ、次点はネット証券大手になった企業が並びます。そこのいずれかの中から該当商品を探すのもいいのですが yahooファイナンスの客観的な情報・ 投資信託の特徴( 下図 )→ 内容確認 → 販売会社( 証券会社 )で iDeCo に該当すれば選択 → 選択決定 というのも、ありかもしれないです。
◆ 最近話題の iDeCo 対応商品も、老舗で手数料格安の 松井証券

下記リンクでシミュレーションしてますので、参考まで。
おすすめは 投資信託・単品一本での運用【 iDeCo 】
iDeCo の商品選択を勧めるサイトを見ると「 ” 資産配分 ” できますから、自分で組み合わせて( ポートフォリオを作って )運用しましょう 」と表現されています。 企業型DC( 企業型確定拠出年金 ) をするときには、もう悩みに悩んでポートフォリオを作り、そのあと定期的に見直したり組みなおしたりするのですが、iDeCo もそうされたい方はガッツリそうやりましょう。
①国内株式型 ②国内債券型 ③外国株式型 ④外国債券型 そして右記4つをうまい具合に組み合わせるバランス型などを、定期預金などと何パーセントかずつ好きなように組み合わせるやり方ですよね。
でも、投資信託の多くは複数の資産にすでに一応分散投資できていますので、1本でもいい感じのポートフォリオを組まれたようになっているんですよね。
たとえば、ですが。
これも yahooファイナンスの 投資信託タブ、 特徴 : リターン重視、 47位 ( 2021.12当時 )
ひふみについての詳しいシミュレーションは、こちらを参考にしてください。
証券会社を選んでから、iDeCoの商品を選ぶのは??
また、証券会社を選んでから、その商品ラインナップ → 商品特徴( yahoo ファイナンス )→ 納得 → 選択決定 という、商品ラインナップと yahooファイナンス を何度も行ったり来たりして、いい塩梅の商品を探して決定するという手も、いいと思います。
いい商品があれば別ですが、販売会社を先に選んでから商品を選ぶのは、あまりおすすめしません。

人付き合いで加入したところで、大損したときには誰も恨めませんから、しっかり商品を検討してください。
NISA と iDeCo 結果どっちがお得か とかまだ言うの??
つみたてNISA は 一定年間の一定投資額までが非課税になる制度であり、iDeCo は 75歳までずっとつみたてるお金が非課税になる制度です。どちらも上限額があり、前者の方が投資性は強め。 条件をいっぱいに使い切って制度の利点を満喫するというなら、後者のほうが少額投資者には使いやすいと思います。
つみたてNISA は 最大 20年間で 800万円分非課税、iDeCo は およそ40年間( 20歳からはじめたと仮定して )最小でも 576万円非課税で、うち 最大 55年間で 計 576万円分の所得控除( 保険商品の掛金を所得控除されているのと同じような仕組みの制度 )も受けられているんですが、どっちがお得??といったら、どっちも、というか双方大差ないと思います。
( ま、どっちもできるのならどっちも枠いっぱい使えばいいんですけど、そんなお金私にはありませんし、解約に年齢制限のあるものは性格的に向かないかもしれないです。苦笑 )
※ 下記リンク内参加者のコメントは、個人的見解に基づいて書かれたものであり、金融庁の見解、意見等を示すものではありません、とのことです念のため。
iDeCo ( 退職一時金を含む )受け取るとき
あ、それと、iDeCo を 60歳で受け取るとき。( ~75歳でも可 )
退職金のようにガッツリ大きく一部を受け取って( 一時金 )、そのあと通常年金のようにコツコツ残りを受け取るってのもアリでしたよね。( 退職所得控除は 最大 2,200万円まで + 公的年金控除 60万円まで ) それは NISA にはない特徴です。
※ 退職所得控除 2,200万円は、勤続40年相当の非課税額です。
ここで、 iDeCo の特徴として( ” 3つの税金のお得 ” の最後のひとつ )「 受け取るときも安心 」みたいなうたいかたをしているものが多いですが、「 iDeCo だから 」恩恵が受けられるのではなくて、iDeCo 以外の方も同じ控除制度なのでそこは間違えないようにしてください。
退職金の金額は会社でシミュレーションさせてくれると思いますし、年金も定期便DMで確認できますね、節税効果を存分に吸収できるありがたみがあるのか、ここをきちんとチェックするのが、iDeCo のキモかもしれないですから、自分に合っているかどうか、注意してチェックしてくださいね。
同じ意見の、専門家の動画がありました、参考までに。( 見なくてもいいです )
まとめ — 節税の恩恵と利益とのバランスをよく確認する
- iDeCO は、私的につみたてて60歳以降に引き出せる 第三の「 私的年金 」
- つみたてるお金が所得控除され、つみたてて利益が上がっても非課税になる特別感はある
- 60歳になったら、退職金・年金と同じように受け取ることができる( 途中解約できない )
- NISA と iDeCo どっちがお得か?? 目的も制限も違うので一概には比べられない笑
- NISA も iDeCo も、節税対策商品なので、狙っている利益の量と税金の量を考えるのが大事
※ 企業型DCの方が人口比でも多いだろうなと思ったりもするのですが。
今回2022年4月の改正では、iDeCoの利用が選べるようになるわけですが、その場合はマッチング拠出はできなくなるってことみたいです。
これも節税と利益のバランスのことですから、どれがいいとかは言えません。
ただ、会社で決められた商品に拠出するのか、自分で選べる商品にするのか、そこが違う点かなとは思います。
自分で決めた商品だから結果がいいとか、会社で決められた商品だったから結果が悪いとか一概には言えないってことは、想像に難くないですよね。
⇩の図の、オレンジの部分を見ると…とかでなく、きちんと数字を計算してから検討した方がいいかなとは思いますので、念のため。
だって、安易にそんなふう( DC → iDeCo )に おすすめされるのって、なんだか罠がありそうじゃないですかー苦笑??

老後2,000万円問題?! & 人生100年時代
日本は世界でも有数の長寿国と言われ、現在65歳の方の平均余命は、男性が19.70年、女性が24.50年となっており(「 平成30年簡易生命表 」厚生労働省 )、65歳以降の生活が20年以上続く方がたくさんいらっしゃるのだそうです。
日本の誰か偉い方( 麻生太郎元首相・財務大臣でしたっけ?? )が、「 老後 2,000万円問題 」なんかを提起して、炎上案件になっちゃいましたが、彼の口をついて出てくるぐらい官僚のみなさんが数年後の日本を心配して各方面の偉い人たちと常日頃から話てるってこと、そういうことなんですよね。
だからそれを少しでも緩和する政策・制度が欲しくって、官僚さんたちがいろいろ考えて、みんなによかれと思ってたくさん制度設計するんですけど、ターゲティングやらなんやらがやっぱりうまくできないので、こうなるって話なのは、いろいろな政策と同様で例外ではないってことと理解できますね。苦笑
いずれにしろ「 人生100年超時代 」が到来していることはまちがいないので、自分のこととして理解し、長期化する老後にそなえて自身の退職金や企業年金、老後の必要資金は一度ぼんやりとでも考えてみるのは悪いことではないと思いまーす。
◆下記は iDeCo の公式サイトです。
NISAについては、こちらを参照してください。
下記著者はせっかちだそうですが、そうでない人だって投資したっていいと思う切り口で、本書を読み解いてみました。気楽に考えていただければ幸いです。
※本記事内の意見はあくまで一般的なものであり、記事の作成者その他紹介企業等の意見を代表するものではありません。
※本記事は情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではございません。投資に関する意志決定はご自身の判断にてお願い致します。
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